例えばWebサイトを読んでいたとして
差し込まれる広告に自分の住んでいる街の情報が出ることがある。
気持ち悪いし腹立たしい。
広告右上の小さなバッテンボタンで閉じるんだけど
キリがない。
「広告設定表示」を押してみると
「Googleによる広告のカスタマイズが無効になっているため、ユーザーデータに基づくカスタマイズは行われていません」とある。
つまり「Googleはあなたの位置情報ほか個人情報を把握していませんよ。位置情報に基づいて広告を出したりなんかしていませんよ」と言っている。
ウソをつけよ嘘を。しっかり位置情報を把握しやがる。でなきゃこんなピンポイントな広告がくるもんか。
原因はおそらくGoogleマップで「自宅」を登録したこと。
普段パソコンで作業するときは以下のようにして個人情報を守っている。
・ダミーのGoogleアカウントを使う(本名のアカウントはiPhoneでのみ使う)
・GoogleMapで自宅周辺の建物をお気に入り登録しない。
・DuckDuckGoを使って広告をOffる。
しかし(先日つい油断して)ダミーGoogleアカウントで使っていたMapに自宅を登録してしまった。その直後から、自宅周辺の広告がしつこく入るようになった。自分の位置情報を、見知らぬ企業が広告に使うの本当に腹が立つ。
しかし、アメリカ新自由主義者に裏打ちされたこうした無節操な広告は、ヨーロッパ伝統の人権に裏打ちされた仕組みによって法律上のブレーキがかけられている。GDPRだ。
最近よく目にする「Cookieの利用」もGDPRに端を発する個人情報保護の仕組みだ。CookieにはWeb閲覧の情報が様々に残るけど、それを企業側が使いますよ?いいですか?という同意を求めている。「Cookieを設定する」から「いいえ」を選べば、自分の閲覧情報は外に出ない。
で、今回のGoogleの「小さいバッテン」で消せる広告も
GDPRの制限を受けて利用者側から広告を拒否できる仕組み(オプトアウト機能)を持つことを強制されている(こういう仕組みを作らなければGDPR違反で莫大な罰金がGoogleに課せられる)。
つまり、利用者側は広告の拒否設定(オプトアウト)すれば、不快な広告を防御できる。
やってみる。
まず広告右上の小さなバッテンを押し
「広告表示設定」に入って
「広告設定に移動」のリンクをクリック。
画面左下の小さいリンク「Your Online Choices」に行く。
このとき画面上の「広告のカスタマイズはオフになっています」はそのままにしておくこと。これがオンになっているとGoogle(はじめ、そこから情報を得た無数の企業)に位置情報を抜かれてしまっている。
「Your Online Choices」から飛んだ先の画面で広告の分析が始まる。
少し待つとこうなる。ここに出てくる企業が全てGoogle経由で俺の個人情報を抜き取っている企業だ。
一番右側の「Optout?」(広告を拒否しますか?)を全てチェックして、
一番下の「SUBMIT YOUR CHOUCES」(決定する)を押せば
処理が走って広告が出なくなる。
「VIEW UPDATED RESULTS」を見ると
全ての広告がオプトアウト(拒否)されたのが分かる。
iPhoneでも同じことをやってみる。
Adobeの広告やら
Amazonの広告やら
どんだけあるんだよ、って広告が入ってきている。
全てオプトアウト(拒否)してやった。
毎月払っているスマホの通信料金が高い人は、見もしない(裏でも走っている)こういう広告にギガを吸われていることを意識した方がいいだろう。
オプトアウト(拒否)設定が終わった後に冒頭のサイトを覗いてみると
今(自分が)居る位置とは全く関係ない場所の広告になった。
オプトアウトにより位置情報が把握できなくなったのだろう。
まずはこれで良し。しばらく様子を見る。